灰色の毎日

人生の敗残者が綴る日記。2023年から株のデイトレードを始めました。

例の事件で思うこと

 

 

元農水事務次官による44歳の引きこもりの息子刺殺事件。

そのニュースを見ていて、何とも言えないやるせない気持ちになる。

 

そういえば今年の5月には川崎市で引きこもりの男性が10数人を刃物で殺傷する事件もあった。

そんなわけで今年は、引きこもりに対するネガティブなイメージが世間に広まって、居心地の悪さを感じたね。うちの両親はどういう心境でこれらのニュースを見ていたのだろうか。

 

ご存知の通り、俺は16歳から26歳になるまでの10年間、自宅に引きこもっていた。

その10年の間に、両親に対して暴力を振るったことは一度もない。近隣の住人とトラブルになったこともない。

だけどイライラして壁を蹴ったり、暴言を吐いたりしたことはある。

 

「こんな味噌汁まずくて飲めねえよ!」

みたいなね……。

 

今思い出すと、本当に恥ずかしいし情けない。

今はもう、両親に対して暴言を吐いたりとか全くないよ。その代わり両親とはほとんど会話しないけど。

 

引きこもっていた当時の俺は、いつか両親に殺されるんじゃないかと本気で怯えていた。包丁で刺される夢を見たこともある。

 

だから寝る前、自室のドアの前にバリケードを置くみたいにベッドをずらして置いて、もし俺が寝てる時、誰かが入ってきたらすぐわかるようにしていた。

自室に鍵が掛けられたらどれだけ素晴らしいだろうと思っていたよ。

 

家族に対して強い態度を取りつつ、心の中では常に怯えていた。

弱い犬ほどよく吠えるって言うけど、まさにそんな感じ。家族が、社会が、人間が、すべてが恐怖の対象だった。その恐怖感は未だに残ってはいるけど、最近は少しずつ小さくなってきているのを感じる。

 

引きこもりから脱出できて本当に良かったと思う。

だけど、もしあのまま引きこもり生活を続けていたら自分も血生臭い事件を引き起こしていたかもしれない。そういう確信がある。

 

あの頃の自分はまともじゃなかった。

そりゃまあ、10年も引きこもっているような人間はまともじゃないか。