派遣で受けた理不尽な仕打ち
ひどい。
本当にひどい。
ちょっと皆さん聞いてほしい。
この前、派遣の仕事で理不尽な仕打ちを受けた。
これまで酷い現場をいくつか経験してきたけど、今回はそれまでの比じゃない。
今日はその時のことを書こう。
時給1400円の倉庫内軽作業。
誰にでもできる簡単な作業で時間は9:00-14:00
残業は無し。
ある日、派遣会社のサイトでこんな求人を発見した。レギュラーではなく単発の仕事。
倉庫の仕事で時給1400円はなかなかない。デバンニングならこの時給もありえるけど、でもそういうのじゃなさそう。
「やばいかな?」と思ったけど、どんなに酷い現場だったとしても時間が短いし、なんとかなるんじゃないか?
それで迷った末、応募。
そしたらすぐに確定のメールが届く。人が集まらないような酷い現場というのは、応募してすぐに確定のメールが届くんだよね……。
この時点でも嫌な予感はしていた。
で、当日。
現場に行って社員らしい人に挨拶。
俺「おはようございます。〇〇(派遣会社名)からきたブラックインクと申します」
社員「おはよう。時間まで外で待ってて」
俺「はい」
仕事は9時からだったんだけど、到着したのは8時半。ちょっと早すぎたかな。
俺が挨拶した社員の男性がこの後、俺に作業を教えてくれる人なんだけど、この段階では背の高い普通のお兄さんって感じ。年齢は多分俺と同じ年くらいかな。
9時になり、さっきの男性社員が俺のところにやってくる。
社員「今日本当はもう一人来る予定だったんだけど、欠勤らしいからあなた一人なんだよね。だから多分14時には終わらないと思うんだけど、大丈夫?」
俺「あ、そうなんですか(うわ、マジかよ)……。大丈夫です。やります」
社員「本当? ありがとう。助かるわ」
ここで大丈夫って言ってしまったのを後でめっちゃ後悔した。
最初にやった作業は、段ボールにシールを貼る作業。
商品が入った段ボールがたくさん積んであるパレットを、倉庫前の広い場所にさっきの社員がフォークリフトで次々と運んでくる。で、シールの束を渡され、俺がその段ボールひとつひとつにシールを貼っていく。
当たり前だが、シールは出荷する分しかない。つまり、シールは絶対に余ることは無いわけだ。もし余ったら貼り漏れがあるということ。
社員「貼る前にシールの枚数と商品の数、あってるか確認してな」
俺「はい」
言われた通り、数を確認してぺたぺたと貼っていくんだけど、この時俺の脳内にひとつの不満点が。
これ、倉庫内作業じゃないよね? 倉庫外作業じゃん。
倉庫の敷地内ではあるけれど……。
この日は30度を超える猛暑日。肉体労働ではないものの、日差しを遮るものが無いから暑くてしょうがない。疲れる。汗が垂れてくる。
そんな中、俺は痛恨のミスをしてしまう。
シールが一枚足りないのだ。
あれ、どういうこと?
改めて段ボールの数を数えると、ひと箱多かった。そのことを社員に伝えたところ、
社員「お前さぁ、ちゃんと数確認したのか!? 俺、言ったよな? 貼る前に数を確認しろって」
いきなり俺のことをお前呼ばわりである。
でもまあ、悪いのは俺だしここは素直にすみませんと謝った。
それで、その余った1ケースはどうすればいいのか聞くと、
「あそこに戻してこい」と、社員は倉庫の前に置いてあるパレットを指さした。よく見ると、ここにあるものと同じような商品がいくつか積んである。
俺はその1ケースを抱えてそのパレットの所へ行き、その商品を置いた。
「おい!!!」
突然、社員の怒声が響く。驚いて振り向くと俺の方へ社員が詰め寄ってくる。
社員「おい、なんでお前そこ置いた?」
俺「え、え…?」
社員「なあ、答えろ。なんでそこに置いた?」
俺が商品を戻したパレットの隣にもう一つパレットがあり、そこにも同じような商品が置いてあった。この二つの商品は似ているけれど、違う商品だったらしい。つまり、俺は商品を戻す場所を間違えたというわけだ。
俺「あ、すみません。戻す場所を間違えました……」
社員「ちゃんと確認しろ!!」
怒鳴られしょんぼりする俺。
でもまあ、これも悪いのはちゃんと確認しなかった俺なわけで、これは仕方のないことなんだと自分を納得させる。
しかしね、怒鳴られるのはキツイよ。
やっぱり応募したのは間違いだったなぁと思い始める。
餌に釣られて魔獣の巣窟に足を踏み入れてしまった。超絶後悔。
その後もシールを貼ったり、シールを貼った段ボールを台車に積んだり炎天下の元でこき使われたんだけど、その最中もこの社員がとにかくうるさいんだよ。
例えば、俺がシールを貼っていると、
「そんなに丁寧に貼らなくていいんだよ!」と怒鳴って俺からシールの束をもぎ取り、
「お前、モタモタやってんじゃねえよ。この後、これトラックの運転手が引き取りにくるんだからよ」と、イライラした様子で乱雑に手早くシールを貼っていく。
俺としてはモタモタとやってるつもりは無かったけれど、シールが斜めになったりしたらそれで怒られそうじゃないか?
だからまあ、そうならないように丁寧に貼ってるつもりだったんだけど、それが逆によくなかったみたい。難しいよ……。
30分のお昼休憩を挟んで仕事は続き、当初の終了予定時刻14時を過ぎる。
だけど仕事は全然終わる気配がない。帰りたかったけど、怖くて言い出せずにいる間に時刻は17時を回る。正直、こんな遅くなるとは思わなかった。さすがに体力も限界に近づいてくる。それで俺は社員に恐る恐るこう切り出した。
俺「あの、すみません。これで上がらせていただきます」
社員「は? 何言ってんの? まだ終わってねえから。というかお前、大丈夫って言ったじゃねえかよ」
俺「まさかこんなに遅くなるとは思いませんでした。せいぜい4時くらいには終わるものと思っていたので……」
すると社員はこれまでの高圧的な態度から一転、
「もうちょっと頑張れない? あとちょっとなんだよねー。たぶん6時には終わると思う。ここまではあなたのおかげで凄くいいペースできてるんだよ」と、笑顔を作り語り出す。
どうしたものか。
そう言われて答えられずにいると、社員が「とりあえず一旦休憩にしようか」と言い出し、そのまま流されるように休憩をとることに。結局、17時で帰れなくなってしまった。
仕方なく、18時までやることにしたんだけど、この後俺はまたも痛恨のミスをしてしまう。具体的に何をやらかしたのかは書かないけど、まあだいたい想像はつきますよね?
言い訳するわけじゃないけど、17時を過ぎたあたりから体力だけじゃなくて、集中力も失われてきていた。本当に限界だったんだよ。
商品を引き取りに来たトラックの運ちゃんが待つ前で、再び悪鬼と化した社員に烈火のごとく怒声を浴びる俺。
この段階の俺は、「すみません」と謝る気力も無かった。何を言われても怒られても無言。もうどうでもいいやと投げやりに気持ちになっていた。
結局18時を回っても作業は終わらなかった。
限界を感じてもうこれ以上やってられないと思い、帰る旨を切り出したのは18時50分くらいだったかな。何とも中途半端な時間。あと10分待てば19時なんだけど、もうそれまで待っていられなかった。一刻も早くこの場から立ち去りたかった。
俺「すみません。上がります」
社員「やれ」
俺「帰ります」
社員「早くやれよ」
俺「嫌です。帰ります」
すると社員はいきなり俺に向かって殴りかかってくる素振りを見せた。こぶしを振り上げたんだ。
悪ガキがふざけて友達に向かってやるようなやつ。殴る真似。ビビッて狼狽えたりするとケラケラと笑われるんだよね。俺も子供の頃よくやられたよ。この年になってやられるとは思わなかったけど……。
びっくりした。
この社員の態度はさすがにあり得ないだろう。
帰ると言っている派遣を威嚇して作業を強制させる。進捗が悪くてイライラするのはわかるけど、こういう行為が許されていいのか?
怒りを覚えたけど、さすがに帰るとは言えない。本気で身の危険を感じたからだ。このやり取りを続けていたら、今度はマジで殴られるんじゃないかと思った。向こうも強気に出た以上、引くに引けなくなっている感はあったから。
で、やっと帰れたのは19時。
しかし、上がっていいよって言われたわけじゃない。まだ作業は残っていたと思う。
つまりどうしたのかというと、社員がフォークリフトで荷物を積んでる時に、俺はその場を離れて倉庫内の事務所に入り、机の上にあったタイムシートに開始時刻と終了時刻を記入して逃げるようにその場を後にしたんだ。
タイムシートが目に付く場所に置いてあって本当によかった。
派遣で働いて、このようなパワハラめいた行為を受けたのは初めて。
精神的なショックはかなり大きくて、次の日の仕事(別の現場)を休もうかと思ったほど。
今回受けたこの行為を派遣会社に電話して伝えようかと思ったけど、でも止めた。
そもそも作業が俺のせいで遅れていたわけだし、それについては素直に責任を感じている。だからこの日のすべての理不尽が向こうに非があるとは言えない。怒声や脅して作業を強制させるようなあの態度は問題だと思うし腹も立つけど、でもそれを派遣会社に伝えてどうなる?
結局、何も変わらないよね。
めんどくさい奴だと思われて仕事を紹介してもらえなくなるかもしれない。
結局、泣き寝入りするしかないじゃないか。
じゃあ、俺の心の中の苦しみ、悲しみ、憤り、そういう負の感情はどうすればいい?
感情の行き先が無いんだよ。心の中に溜まったまま発散させることもできない。どんどん溜まっていく。
こうやってブログに書くことぐらいしかできない。
あーあ。
虚しい。
派遣なんかやめたいよ。
久しぶりに長文書いちゃった。
まだ書き足りないけど続きはまた今度にする。
読んでくれてありがとう。